オーストラリアの最低賃金は$17,29。現在のレート(2016年11月現在)が$1=¥80ほどなので日本円にして時給約1500円ということになります。
世界一賃金が高いとも言われているオーストラリア。私が初めてオーストラリアに来た2014年当時は$1=¥100ほどだったので為替的には少し残念になってしまいましたが、それでもまだ時給は素晴らしいと言えます。
「出稼ぎ感覚でワーホリ使ってオーストラリアに行こう!」と考えている方も多いと思いますが、実際のところどうなのでしょうか。私はシドニーに住んでいますが、友人などの体験談も含めて説明していきます。
目次
まずはココから!オーストラリア雇用の実態
日本ではあまりないかもしれませんが、オーストラリアでは決められた最低賃金($17,29)を守らず雇用している雇用主が残念ながらかなりいます。
もちろん最低時給を守っていないので法律的には完全アウトですが、雇用主は給料を銀行振込ではなくキャッシュで手渡しすることにより、証拠を隠して違法雇用をしています。
この違法雇用をしているのは主にアジア系のレストランです。日本食レストラン『ジャパレス(ジャパニーズレストラン)』や韓国系、中国、タイなどほぼすべてのアジア系のレストランは違法賃金で雇用しています。
逆にそれ以外のローカルレストランや他の仕事は、ほぼ全て正常な賃金を出しています。これらの仕事は税やスーパーアニエーション(年金)の対象にもなります。
アジア系レストランの時給
多くの人がワーホリや学生でオーストラリアに来た際、英語が流暢には話せず自分の英語に自信を持てずやってくるでしょう。でもお金は欲しいというのも事実。
そこで驚くほど簡単に働けるのがこのようなアジア系レストランだということ。
面接に行ったら履歴書もろくに見ず「オッケー!明日からフルタイムで働けるかい?」との感じで面白いほど簡単に働くことができます。英語力は全くいりません。
私もシドニーについてすぐ寿司レストランで働き始めました。時給は$10で現在の為替だと800円です( ;´Д`)
多くのアジア系レストランは時給が$10〜14で時間帯手当も無し。(特にシドニーを含む東海岸は賃金が低いと言われています・・)
あとは、「最低三ヶ月は働いてね。もし働けなかったら給料をカットします」と約束され、一度入ったらなかなか抜けれなくなってしまう。
ここだけ比べたら東京の方が条件がいいんじゃないかと思えますよね。
レストラン以外の仕事でも、雇用主がアジア系だと最低時給を守らないことが多いです。
↓実際の私の友人の時給はこんな感じです。
名前 | 職種 | 時給 |
Aさん | 日本系居酒屋 | $12 |
Bさん | 韓国系日本食レストラン | $11 |
Cさん | 中国系ネイリスト | $14 |
Dさん | タイ系コンビニ | $12 |
Eさん | 中国系ラーメン屋 | $10 |
ローカルのお仕事の時給
「オーストラリア、稼げないやん!」と思った方も多くなってしまったかもしれませんが、冒頭でも述べたようにオーストラリアの最低賃金は$17,29!世界でも有数の賃金が高い国で有名なんです。
シドニーで私がやった仕事のうちの一つに、倉庫の仕事がありました。
時給は$22.32で、時間帯手当として労働時間が8時間を超えると$29.47。10時間を超えると$39.29に。
下にあるSuperというのは年金で、この一週間で$73.58溜まったということを意味します。(スーパーはオーストラリアビザが切れてから退職年金という形をとり申請可能で、2016年までは約6割が戻ってきます)
Gross(稼いだお金)ーTax(税)=(給料)
となります。
Tax(税)は、一定の額が超えなければ年度末に申請可能で全額帰ってきます。しかし2017年度から年金も含めて大幅法律改正されたのでチェックしておきましょう。
単純計算でジャパレスの倍、もしくはそれ以上のお給料プラス年金をもらえます。
倉庫の仕事内容としてはトラックの荷おろしや倉庫の整理などの現場系でした。
ローカルからなのか、休憩時間が労働時間に含まれているのに異様に長かったり、マネージャーのオーストラリア人も、「もっと休め。怪我しないようにゆっくりやれよ」などとかな〜りゆるい雰囲気の中で英語も伸ばせて働くことができました。
倉庫のような仕事は現場系なのでまだ安い方ですが、特別な技術があったりすると賃金はさらに膨れ上がります。
僕の知人でエンジニアの人がいるんですが、時給$50と言っていました。
絵描きなどのパフォーマーは、パーティーなどに一回呼ばれて絵を描いて日給$700~800をもらっていました。
その他にも特別な技術を持っていると日本でも有利ですが賃金の高いオーストラリアだとなお有利ですね!
↓友人はこんな感じです。
名前 | 職種 | 時給 |
Fさん | ローカルレストラン | $19 |
Gさん | クリーナー | $20 |
Hさん | 運送屋 | $22 |
Iさん | プログラマー | $50 |
Jさん | カフェバリスタ | $25 |
実際オーストラリア本当に稼げるの?
「でもローカルの仕事に就けるのって、特別な技術うんぬんの前に英語力でしょう?」と考える方も少なくないと思います。
結論から言うと確かにそうなのですが、私の友人でローカルの仕事にありついた人はかなり努力して見つけた人が多いです。
簡単に働けるジャパレスとは裏腹に、ローカルの仕事を見つけるのはかなり大変でレジュメ(履歴書)を何十、何百枚と配り歩いてその中から数件面接の約束をして、運が良ければ最後に1,2件合格といった感じでしょうか。
もちろん英語はできるにこしたことはないのですが、ここは日本ではなくオーストラリア。『とにかく実行に移して諦めない精神』の方が大事だと思います。(日本でもそうかもしれませんが・・)
私より英語ができる人でも時給$10のジャパレスで働いている人もいますし、「全く英語話せないやん!」と突っ込んでしまいたくなるような人が時給$25のローカルレストランで働いてたりします。
結論、オーストラリアでローカルの仕事につけたら稼げます。しかし2017年度からは大幅な法律改正があるので稼ぎにくくはなりました。
しかしなお、違法雇用を除きオーストラリアの時給は良いと言えるでしょう。$17,29は最低賃金で大抵は$20を超えます。また日本とは違い、少しですがチップをくれる人もいるというのも良い点ですよね!
以上、オーストラリアの賃金・時給のお話でした。
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